
満月から3日目の「居待月」をRAWデータ撮影後、JPGに変換
10月4日、「中秋の名月」をCanon EOS X7にEF-S55-250mm望遠レンズを装着し、マニュアルモードで撮影してから、RAWデータではさらに鮮明な画像を撮ることができると知り、機会を待っていました。
中秋の名月以来、雲が多い日が続き、6日の満月も過ぎて、機会が訪れたのが、日中も晴天に恵まれた9日でした。
月の出を毎日確認するうちに、気付いたのは、月の出る場所や時間が目まぐるしく変わること。

月の満ち欠け・イメージ
小学校の理科の復習をすることになりました。
月の見える位置が毎日変わっていくのは、月の公転のため。
月は1ヶ月で地球を一周します。
30日で360度、1日で12度ほど東にずれていきます。
月の出・月の入りの時刻が毎日変わるのは、地球と月の回転速度に差があるから。
地球は1日24時間で自転するのに対して、月が空を回って元の場所に戻るのに25時間ほどかかるため、時間がずれていきます。
月の出・月の入りは、日の出・日の入りとともに、国立天文台の「各地のこよみ」で細かく知ることができます。
参考
10月4日の設定と同様に、マニュアルでF値8、ISO感度は800に設定。
シャッタースピードは1/50秒でピント合わせができました。
「Raw+L」で撮影し、翌日パソコンで見てみました。
RAWデータをJPGに書き換え流には、CanonのDigital Photo Professionalを用いました。
さて、RAWで撮影した JPGデータとLサイズのJPGデータを比較してみると、確かにRAWの方が鮮明です。
しかし、10月4日撮影のLサイズデータと比較すると、どう見ても9日の方がずっと鮮明なのです。

Lサイズ撮影の「居間月」。「中秋の名月」よりもずっと鮮明
もしかしたら、9日の方が月への距離が短いのでは?と思い、調べてみると、やはりそうでした。
月の公転軌道は楕円形で、さらに地球に近い位置と遠い位置があり、近い位置では早く、遠い位置ではゆっくり動いているのです。
月の満ち欠けによる名前も調べてみたところ、満月から3日目の月は「居待月」とも呼ばれていることを知りました。
意味は、月の出を立って待つには長すぎるので、座って(居)月の出を待つとのこと。
10月9日の月の出は、国立天文台の「各地のこよみ」で調べてみると、東京では20時のようです。
月の撮影から、天体の謎に迫ってみることができ、有意義でした。