
高尾山薬王院山門と紅葉。赤・黄・緑の錦が美しい
写真ブログを立ち上げてから、身近な公園などの風景を比較的多く撮ってきましたが、紅葉たけなわとなった11月、自然の風景を撮影してみようと、久し振りに八王子市の高尾山に行ってきました。
高尾山は、関東山地(秩父山地)の東縁に位置する山の一つで、豊かな自然から1967年、明治の森高尾山国定公園に指定。
また、山の中腹には、成田山新勝寺・川崎大師平間寺と共に関東三山の一つ、真言宗智山派の大本山・高尾山薬王院があり、霊山として長い歴史を持っています。
アクセスの容易さもあり、ミシュラン三つ星観光地に選ばれて以来、その人気は年々高まりを見せている様子をメディアが紹介。

参道の左右で樹木が異なっていて、右が広葉樹、左が針葉樹。以前、「ブラタモリ」でも紹介されていた地質の違いと植物の多様性
何回も行ったことのある山なので、慌てずにゆっくりとと思い、それでも直前にネットで下調べをすると、紅葉のこの時期は混雑もあり日も短く、9時半には登山口に到着していた方が良いとのこと。
驚きながらも、アクセスも容易なので、それほど心配は要らないだろうと、11時前に到着したときには、週末とは言え、ロープーウェイ駅には長蛇の列が。
こんなにも人気の山になっていたとは! まるで初詣の混雑具合です。
30分待ちとのことで、予定外でしたが、徒歩で登ることにしました。

1号路で見られた「本尊 薬師如来」
高尾山には複数の登山コースがありますが、最もよく知られているのは薬王院を通る1号路の表参道ルート。
以前に6号路を登った記憶がありますが、1号路を登るのは初めてです。
同じようにロープーウェイを諦めた人たちが行列で黙々と1号路を登っていきます。
ちょっと街に買い物にといったキャジュアルスタイルの人も。

大勢の登山者でにぎわう1号路
後で調べると、この混雑を避けるためには6号路がおすすめとのこと。それも良かったかもしれませんが、1号路には1号路ならではの魅力が。
一歩一歩登っていくと、表参道らしい、大きな杉の木を始めとした樹齢の長い樹木が参道に立ち並び、訪問客を出迎えてくれます。
杉などの樹木の根も歴史を感じさせます。
参道両脇には三六童子が。
うっそうとした森の中の道をしばらく登り進むと、見晴らしの良い場所に出、さらに急な参道を上り詰め、やがてロープーウェイ駅のある場所に到着!
久々の登山でしたが、ロープーウェイを待つよりは有意義な体験ができました。
視界が開け、遠く首都圏から三浦半島や房総半島までも見渡せる展望台があり、登山の疲れを癒してくれます。

遠く首都圏や房総半島・三浦半島まで見渡せる見晴台からの景観
やや霞がかかっていましたが、望遠レンズを装着してみると、確かにスカイツリーや東京タワーまでもはっきりとらえることができました。

都心方面。中央に東京スカイツリーも見える

同じく都心方面。左の方に東京タワーが

八王子市街地方面
一服したところで、参道を進み、山門をくぐって薬王院を目指します。
蛸杉・神変堂など、1号路には見所スポットも点在。
根がタコに似ている蛸杉

樹齢450年の蛸杉。昔、参同開削の際、盤根が工事の邪魔になるので伐採しようとしたところ、一夜にして根が後方に曲折したという伝説があり、その根がタコに似ていることから呼ばれるようになった
所願成就の本尊が安置された神変堂(じんペンどう)

所願成就の本尊が安置された神変堂(じんペンどう)
うっそうとした森の中の道をしばらく登り進むと、見晴らしの良い場所に出、またしばらく登ると、薬王院へと続く、急な階段の男道となだらかな坂の女道に別れます。
この度は、女道を選び、ゆっくりと進んでいくと、一つのスポットである薬王院へ。

急な階段ではなくなだらかな坂の女坂も薬王院へと続く
山門の紅葉が色鮮やかに参詣者を労ってくれているようです。

山門の四天王・増長天

山門の四天王・持国天
高尾山には天狗伝説があり、薬王院境内には大小天狗像が。

大小天狗像
中国からの観光客も多いようで、中国語がそちこちから聞こえてきます。
参拝の仕方なども調べてきている様子で、本堂前の常香炉では熱心に煙を浴びています。

薬王院本堂前は外国人観光客も多く参拝に加わって

日光東照宮を思わせる薬王院本社
山頂は、また大変なにぎわいで、山頂標識での記念撮影にも行列が。
紅葉や山頂に到達した達成感、眺望などをそれそれに楽しんでいます。
山頂から雲がなければ富士山が見えるのですが、あいにく富士山頂は雲が掛かっていました。

山頂からの眺望。中央が雲が掛かった富士山

山頂からの眺望
自然に触れながら、さまざまな目的で山に登りたいという幅広いニーズに応えた懐の深い山、それが高尾山なのだと認識を新たにしたことでした。
下りについては、次回ご紹介します。
参考
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