スズメの群れが空いた田んぼで観察されているころ、山梨県芸術の森公園にほど近い貢川の水面には、毎日多くのカモが行き交う姿が見られます。
夏には見られなかった冬鳥のマガモたちにとって、貢川は格好の餌場の様子。
植物食が主の雑食だそうで、岸辺の雑草の種を食べたり、頭部を水の中に潜らせて、水中の生物をとらえて食べたりしています。
あてどない動きをしているようで、じっくりと観察していると、マガモの生態やその個体の個性も見えてきたりします。
時間を追ってその姿をご紹介。
マガモが水面で羽ばたく瞬間をとらえることができました。

マガモのオスの羽ばたき。繁殖時期に見られる
時々見受けられるこの羽ばたき、繁殖に向けてペアリングしているときによく見られるそう。
一瞬ですが、一羽のオスを5羽のメスが取り囲んで泳いでいきます。逆のメスを複数のオスが取り囲む姿の方がよく見られるようなのですが……。

5羽のメスが1羽のオスを取り囲んで泳いでいきます
川を下っていくマガモたち。貢川にはところどころに小さな堰があります。
以前にも紹介しましたが、この堰に来ると、流れに身を任せてマガモが堰を下るのです!

マガモの堰越え
空を舞うことのできるマガモなので、飛び越えることもできるでしょうが、水流に乗って遊んでいるようでもあり、冒険をしているようでもあり、面白い光景です。
最初見たときには驚きました。
群れで川を下っていって、順に堰を超えていくマガモたち。

堰に近づくマガモたち

最初のメスが堰へ
ところが、仲間のメスが堰を超えるの見ていて、次に自分も超えるのかと思いきや、超えずに上流へと引き返すオスのマガモがいたのです。

2羽目のメスも堰へと

滑り台のような感覚何でしょうかね?! メスが下っていくのをオスが眺めています

メスのマガモたちが堰を下った後、眺めていたオスは川上へ!
マガモにもその個体によって個性があるのだと知らされた感じでした。
水面のマガモたちは、冷たい水面で皆元気でした。