
不老園より富士山と甲府盆地を望む。松と寒紅梅が彩りを添える
例年にない寒波が日本列島を覆うこの冬、遅ればせながらの梅の開花情報が聞かれるようになり、2月初旬、甲府市東部、甲府盆地の北側山麓に位置する不老園を訪ねてきました。
過去の開花情報を元に見ごろ始まりを期待したのですが、まだ開花が始まったばかりで、入園料も割引サービスしていました。
不老園は、明治30年に、市内在住の呉服商・七代目奥村右衛門の別荘として開園。
奥村氏は、全国に足を運んで梅の苗を持ち帰って園に植え付け、また、山や谷を生かした庭園を築いて、梅以外にも桜や牡丹・赤松・南天などの植栽を行い、庭造りに専念したそうです。
園は5人の子息に受け継がれましたが、恒久的維持のため、財団法人「奥村不老園」として運営されるようになったとのことです。
不老園は、中国の古事「不老の門を入り 奇岩・名木の間を逍遥して 長生の庵に至る」に習い、入り口に大門を建て、池を逍遥の池、池畔の庵を長生閣として客を招いたといいます。

長生閣
これにより、甲斐路の梅の名所として有名になり、県外からも訪れる人が多いようです。
訪れた日、早咲きの梅の花が春の訪れを告げていました。

春の訪れを告げる、早咲きの寒紅梅と冬至梅
濃い紅色の寒紅梅・白い冬至梅・淡いピンクの扇流しが風景に彩りを添え、訪れた人たちの目を楽しませてくれていました。

梅の花を代表する淡い紅色・中輪一重咲きの「扇流し」
また、山麓に造営されていることから、富士山や南アルプスなどの甲斐の山々と甲府盆地の調和した絶景を、不老園の梅や松と重ねて見ることができるのが特徴。

南側には、甲府盆地と甲斐の山々の大パノラマを望むことができる

左からミツ峠山・黒岳・大栃山・節刀ケ岳・富士山・大岳・滝戸山・三方分山・毛無山

北側の眺望
晴天に恵まれ、この日ならではの風景も撮影できたと思います。
また、梅の見ごろを迎えたころにも再訪してみたいものです。
参考
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