
南アルプス市中野の棚田。高地に開けた富士山を望む絶景
テレビ番組でも紹介されたことのある、南アルプス市にあるという富士山を望む絶景の棚田を、田植えが終わったばかりのタイミングで晴天の日に尋ねることができました。
南アルプスの最も東側に位置する櫛形山への急勾配の道から細い道を南に入り、くねった農道を進んでいくと、目的の中野の棚田に。
途中経路が一旦山に入ったルートだったこともあり、目の前に開けた風景は息を呑むような絶景です。

青空の下、広大な風景が広がる
山並みの向こうには残雪の富士山を望み、急峻な斜面には一つひとつ石を積み上げてできた棚田が広がっています。
遠方には甲府盆地が光っていて、高山と棚田、それに盆地の成す風景はマチュピチュを思わせるかのよう。
ここは南アルプスの山々を背景にした国内最大級という扇状地。
砂や石が堆積していて保水力が乏しい土壌であるため、農耕は困難を極めたそう。
そんな土壌に適しているのが果樹栽培で、工夫をしながらサクランボやスモモなどの栽培が行われてきています。

絶景を望む場所に視点場も設けられています
遡って江戸時代より、扇状地の山側で、洪水で流されてきた大量の石を逆に利用して積み上げ築いてきたのがこの堅牢な棚田。
先祖より受け継がれてきた知恵と努力と日々の農作業の結果が今日の美しい景観になっているのだと、感銘を受けずにおれません。

視点場からの風景
南アルプスがユネスコエコパークに登録され、知名度も高まっていることもあってでしょう、この中野の棚田は絶景を望む「視点場」や駐車場も整備されています。
季節ごとの風景を追って、また訪ねてみたいと思います。
参考 南アルプス市中野の棚田
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