
谷沢川の渓流に沿って昔が奈良の武蔵野の雑木林が広がる東京書指定名勝・等々力渓谷
猛暑に見舞われた2018年の夏、都内唯一の渓谷で夏でも冷涼で自然を楽しむことのできるという、世田谷区の等々力渓谷を訪ねました。
前から行ってみたいと思っていたのですが、テレビでも紹介されているのを目にして、前もってより多くの情報に触れることもできていました。
東急大井町線の等々力駅で下車し、徒歩3分の所に「等々力渓谷入り口」の案内があり、渓谷沿いに降りていくことができます。
下をのぞくと、赤いゴルフ橋の下を流れる谷沢川に沿って1キロメートルに渡る遊歩道が設けられ、上部の環状八号線などの喧騒を忘れさせる別天地が広がっていました。

渓谷入り口から下ると、ゴルフ橋の下に谷沢川の渓流が

かつて同地に建設されたゴルフ場にちなんで命名されたゴルフ橋は渓谷の一つのシンボルに。鏡のような水面には映り込みが
現地に行ってみるまでは半信半疑な部分もないではなかったのですが、訪れてみて、確かに昔ながらの武蔵野の雑木林と湧水によって創られた渓流が人の手で守られてきているのを肌で感じることができました。
谷沢川は上流部分に対して、下った等々力渓谷付近は急流だったため開発が行われず、自然が残ったそう。
上流や周辺の開発のよって起きた川の汚染や水量の減少は、地元世田谷区民が立ち上がり、水を浄化して川に戻したり、仙川から取水して谷沢川に放流するという対策を講じて生態系を守り、都民の憩いの場を維持してきているとのことです。

静かな水面には雑木林の映り込みが異次元の世界を成し、多くの人が足を止めて川面をのぞき込んでいる姿が。オニヤンマがゆったりと舞っていました
世田谷区民が愛し守ってきた等々力渓谷は、1936年に等々力渓谷として開園。
1999年には東京都指定名勝に指定されて、環境が保全され散策路も整備されたそうです。
渓谷沿いには日本庭園や横穴式古墳、また等々力不動尊などのスポットもあり、ゆったりと自然に触れて散策するにはもってこい。

昭和48年に著名な造園家によって作庭されたという日本庭園と芝生広場

昭和36年に建設された書院は、縁側でお水をいただきながら休憩もできる

真言宗智山派の満願寺別院の等々力不動尊

渓谷沿いの等々力不動尊敷地に入ってすぐにある稚児大師御影堂に幼少時の弘法大師の像が

等々力不動尊発祥の元となった不動の瀧

横穴古墳(東京都指定史跡等々力渓谷3号横穴)
春は桜、秋は紅葉と、四季折々の風情も楽しめそう。
また訪れてみたいところです。

休憩どころもあります

ほうじ茶付きのトコロテン