【今日の写真】紅葉の山中にたたずむ晩秋の北杜市海岸寺

北杜市の海岸寺本堂。守屋貞治作の百体観音がずらりと並ぶ

北杜市の海岸寺本堂。守屋貞治作の百体観音がずらりと並ぶ

彼方に雪を頂いた北岳を望む立地

5つの日本百名山がそびえ、美しい山岳風景に触れることのできる山梨県最北の北杜市。

その北杜市の誇る景観の中に須玉町の海岸寺があることを知り、山々が冬支度を始め、最後の彩りを残した晩秋に尋ねることができました。

国道141号線(清里ライン)から北上すること10分あまり、曲がりくねった山道を登っていったところに目的の海岸寺があります。

この山岳地帯で海岸寺という名称は?

経文に由来するという説、昔この辺り一帯が湖だったという説があるそうです。

山門に向かって道をたどっていくと、手前の門の脇から彼方に雪を頂いた、富士山に次いでの高さを誇る北岳含めた南アルプスを望むことができ、この海岸寺の立地が特別なものに思えました。

静かなたたずまいの中に「この寺は観光のための開放はしていません 海岸寺は人の生きていく道を静かに考えるところです」との案内が目を引きました。

名工・守屋貞治の百体観音が参拝者を静かに出迎えてくれて

海岸寺は、かの行基が庵を建立したのが創建の始まりだそう。

行基は、広く仏法の教えを説き、民衆からも圧倒的な支持を得、やがて東大寺の四聖の一人と数えられるようになったという聖人。

その後、海岸寺は聖武天皇から「光明殿」の勅額を賜っています。

源氏・武田氏を経て、徳川家康によって再興されたという歴史があるということです。

海岸寺・山門

海岸寺・山門

鐘楼

鐘楼

本堂

本堂

そんな歴史ある海岸寺の魅力は、何と言っても、境内に安置された名工・守屋貞治の百体観音の石仏群。

海岸寺の境内には、長野県高遠出身で、江戸時代最期の名工・守屋貞治が8年の歳月を費やして彫ったという、西国三十三ヶ所・坂東三十三ヶ所・秩父三十四ヶ所の各札所の観音像や延命地蔵尊などを移した百番観世音石仏が安置されています。

百番観世音は貞治の生涯の全作品のうちの約3分の1に当たるそう。

歴史を感じさせる海岸寺の仁王門をくぐると、風雪に耐え人々を見守ってきた、端正な容姿の百番観世音が姿を現します。

百番観世音は須玉町の重要文化財に指定されています。

繊細な木彫が施された観音堂も見所

四季の変化を映した自然そのものの境内と周辺の風景もまた海岸寺の魅力の一つ。

自然の中に身を置き、石仏や木仏の悟りの姿に触れることで、リセットすることができる人もいることでしょう。

「瞑想参禅舞台」も用意されています。

古いお地蔵さんが並んだ石段を登った先には、国指定重要文化財の木造千手観音立像を祀った観音堂が。

入母屋造・向拝付茅葺きの建物の周囲には、繊細な木彫が施されて均整が取れ、町の重要文化財に指定されています。

折に触れ、違った季節にも訪れてみたいスポットです。

参考 海岸寺 地図

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